シリーズツアー「館山砲術学校と周辺散策」報告

6月22日(日)に行いましたシリーズツアー「館山砲術学校と周辺散策」の報告します。
今年度は、館山・南房総に残る戦争遺跡をシリーズツアーとして4回行う予定の、今回は
2回目です。この時期ですので、天候が一番心配なのですが、今回は舗装された道を歩く
所が多いので、小雨の中開催いたしました。

館山海軍砲術学校は、海軍艦船の兵器、砲の操作訓練をするために、横須賀海軍砲術学校
が設置されていましたが、海軍も陸上戦闘訓練が重要になり、上陸作戦訓練が出来る広大
な砂浜や砲台の実射訓練が出来る場所、海軍基地等を考慮して館山市の佐野が適地として
撰ばれ、昭和16年(1941)に横須賀海軍砲術学校の分校として開校され、士官候補生で
ある海軍予備学生を陸戦、対空、化学兵器の3科に分けて訓練が始まりました。その後、
戦況は拡大され、常時15000人の学生、訓練兵の短期猛訓練が開始され「鬼の館砲」と
呼ばれるようになりました。訓練後は、すぐに各地の戦場に派遣されました。終戦間際の
昭和20年7月に閉校されました。

ツアーの始まりは、当時の正門からスターとしました。
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その後今回は特別に許可をいただき、中学校の中へと入れていただきました。現在の房南
中学校の場所には、学生の宿舎が建てられていました。その奥には、発電所や防空壕など
が建てられていました。
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この写真は発電所があった場所の写真です。

次の写真は、稲を撮ったのではありません。昔の建物の基礎が残っています。
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次に、ボイラー室跡へ。現在もレンガの建物が少し残っています。
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ここも私有地なので、いつか取り壊される日が来ると思います。

山の方へ登って行くと、素敵な家が建っていますが、その間から下をのぞくと洋上降下訓練
プール(パラシュート降下訓練用プール)の全貌が見えます。
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パラシュートを開くタイミングとか距離間だとか体に覚えさせる訓練をしていたとか・・・
写真の手前側が深くなっています。戦後50年位前は、房南中学校のプールとして利用してい
たそうです。

その後、館山海軍砲術学校跡 平和祈念の塔へ。
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硫黄島からの遺品も飾られていました。
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戦地を表す標識です。
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ここから、いろいろな戦地へ向かったんですね。

昼食後は、東砲台と呼ばれる場所へ行きます。砲台というだけあって、練習用の砲台が
あった場所です。
訓練兵は、この坂を大砲を抱えて走って登って行ったといいます。砲台の場所までは、
かなりの距離があります。
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登って行くと、砲台の後が残っています。
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写真では、判りづらくてすみません。かなり深くなっています。
東砲台跡は、一人ではなかなか行けない場所です。途中には、三芳水道の管理の貯水槽が
ありますが、そこからが判りつらい場所です。見学に行く際は、十分に注意して下さい。
不安な方は、また旅倶楽部へガイド依頼下さい。(ガイド料金はHPに記載してあります)

まだまだ、館山・南房総には戦争遺跡が残されています。あと数年・数十年すれば、忘れら
れていく場所かもしれませんね。
次回の戦跡シリーズは11月30日「大房岬戦争遺跡巡り」になります。是非、ご参加下さい。
ちなみに、7月の月イチツアーは7月6日「新・旧加茂坂に残る歴史を巡る」です。

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