あっという間に2月も終わってしまいます。今年は閏年なので1日多く2月がありますが、年度末に向けて来年度のウォーキングツアー予定作成に余裕がなくなってきました。子供の頃から追い込まれないとやらないタイプだったので、今その状態のような・・・
しかしながら、新型コロナウィルスか日本でも感染者が増えてきていますね。なんだか、感染力が増してきてるような・・千葉県でも数名でていますが、館山・南房総ではないので、一安心です。でも、いつどこで感染するかわからないので、しっかり睡眠をとって抵抗力をつけ、手洗いうがいをしてウィルスから守りましょう。
そんな中、お散歩ツアー「千倉朝日大仏と御嶽山」を開催してきましたので、報告します。
集合場所は、南房総市千倉町にある高家神社。
祭神は磐鹿六雁命(いわかむつかりのみこと)。料理の神・調味料の神として全国只一社の神様です。
創立年代は明らかではありませんが、一説に第114代・中御門天皇(1709(宝永6年)~1735(享保20年))の頃といわれています。
景行天皇が当地に渡られた時に、天皇に随行していた神で、天皇が安房の浮島に寄せられた折、海中より白アワビとカツオを得て、膾にして天皇に進上したところ、この美味なるに天皇が多いに賞賛され、膳大伴部(かしわでのおおともべ)の姓を下され、その子孫は髙橋氏として代々宮中の大膳食として仕えました。ここ高家神社は、磐鹿六雁命を祀る珍しい神社です。味噌・醤油の醸造の神として、調味料・調味業者はもとより、一般の信仰も厚く、毎年10月17日(神嘗祭)11月23日(新嘗祭)の祭礼に古式に則り荘厳な包丁儀式が行われます。
写真に写っている建物で包丁式が行われます。
ウォーキングツアーの時も、男性が1人でお参りに来ていたので、話してをてみると都会から来られて調理人の方でした。
高家神社を後にして、朝日大仏へと向かいます。
寺庭の八幡神社付近の大仏山とよばれる標高10~12mの雑木林に顔頭部だけの大仏が鎮座し、南の方を見下ろしています。
大仏の大きさは1.8m、幅1.3m、厚み76㎝もある大きなものです。材質は崖と同じ砂岩や凝灰岩からなる自然石です。石仏の由来は不明ですが、真言宗の本尊である「大日如来」と知識者の一致する意見だといいます。古老の話によれば、大仏は海から上がって、胴体は波で溶けて首だけ残っていたのを、もったいないからと大勢の人で山の上まで引き上げたという話があります。大仏様の脇には大日如来と関係の深い寛政6年(1794)の「出羽三山供養塔」が建っています。
昭和の初め頃、正月になると参拝者で山がいっぱいだったそうです。
次は、御嶽山へとむかいます。
御嶽山は、千倉中学校の真後にある海抜84.3mの山で、地元の人は御嶽山(おんたけさん)と呼んでいます。昭和初期に南朝夷ろ徳商店の上のほうに御嶽山の行者が住んでいて、白装束に身を固め登拝する姿を見た人がいるそうで、木曾の御嶽山を勧請した山かもしれません。
山の上り口に在郷軍人等の実弾射撃場があり、塹壕が残っているそうです。山には、庚申塚・金剛山供養塔・稲荷鳥居の台輪・手水鉢・燈篭片方・狐の石造片方・石宮・石仏群などが祀られていて、謎だらけな山です。
今回は、昨年の房総半島台風での被害が大きく、山の中に入る事が出来ないので、下でお話しをして次に向かいます。
次は揚島天神社へ。
詳細等は不明ですが、境内にある手水石は天保七年(1836)のものです。
次は西養寺へ。
真言宗智山派の寺院で、本尊は不動明王。安房三名工の後藤利兵衛橘義光の菩提寺で、初代義光夫婦・二代義光夫婦・三代義光夫婦・三代義光の次男の等のお墓があります。
客殿向拝の玉取竜・象・獅子の彫刻は天保15年(1844)義光がまだ光定と称していた頃のものです。祖父山口佐次右衛門と父山口弥兵衛が彫物施主となって奉納したもので、平成11年本堂新築を機に客殿に移されました。
魚藍観音堂には、銅製の大きな鯛が乗っていて、外房・内房の漁師の信仰が厚く、地域産業の振興、家運繁盛等の祈願所として参拝者が多かったといいます。観音堂前の木造賓頭盧尊者像も義光が小さな頃の作品と言われています。
墓地入口にある地蔵菩薩半跏像があります。
蛇紋岩で造られていて260㎝程の地蔵菩薩です。反花座正面に「牡丹」、基礎の正面に「獅子」・左面に「波に宝珠」・右面に「波に亀」が彫刻されています。南房総市指定文化財になっています。
次は、八幡神社へ。
祭神は譽田別尊(わんだわけのみこと)。創立は不詳ですが、江戸時代末期と言われています。譽田別尊は、15代応神天皇のことです。応神天皇は八幡信仰と結びつき八幡大菩薩と崇められています。八幡神社には、応神天皇・神功皇后・仲哀天皇の三柱が合祀されています。平成29年本殿が改築されました。懸魚を含めた彫刻は、初代後藤利兵衛義光のものです。
本殿のうらに行くと、立派な石があります。
祠もありで、御神石なのかなぁ~と思います。
最後は天満宮へ。
祭神は藤原道真公。詳細等は不詳です。
ちょっとのぞかせてもらったら、藤原道真公がいらっしゃいました。
この道真公は・・・表現が難しいのですが・・味があります。夢に出てきそうなお顔してます。
出発地へと戻ってこれました。今回は、安全策を取って御嶽山に登る事ができませんでしたが、山の中には私たちの知らない物が残されています。昔の人々の信仰心には、感心します。
今回のウォーキングは、天気にも恵まれ楽しく歩く事ができました。
また旅倶楽部は、楽しく歩く事を優先しています。地域の歴史文化をお伝えしながら、道中、くだらない話をして笑いながら和気あいあいと歩ければと思っております。是非、皆さまも楽しみながら歩きませんか?