シリーズツアー「房の大山登山と戦跡巡り」報告

新緑の美しい時期です。もう少しで夏になります。
少し遅くなりましたが、4月27日に行いました、シリーズツアー「房の大山登山と
戦跡巡り」の報告をします。

当日は、天候に恵まれて少し汗ばむ気温でした。
集合場所は、坂田海岸。房の大山を登る前に少し周辺を散策し、房の大山へ。
房の大山は、房総半島南端にあり標高193.6m、山頂には一等三角点が置かれれ
います。天気の良い日には、青い海と海に浮かぶ富士山が見える場所です。
また、戦争遺跡も数多く残されていています。

坂田バス停から近い場所に共同墓地があります。その入口に魚藍観音(ぎょらんかんのん)
があります。魚籃観音とは三十三観音の一つで、手に魚の入った籠を持つ姿で作られて、海
や魚の信仰と関連があるといいます。
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次に西方寺と実蔵院へ
西方寺は、曹洞宗のお寺で、江戸時代後期に房総沿岸警護のために築かれた波左間陣屋に
配置された白河藩士たちの墓が3基残されています。
実蔵院は、不動明王を本尊とする真言宗のお寺。境内にある宝篋印塔は天明3年(1787)の
もので、鋸山日本寺の千五百羅漢の作者である木更津出身の石工大野甚五郎英令の作です。
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実蔵院の上にある熊野神社へ安全祈願へ。
熊野神社は坂田地区の鎮守です。境内には稲荷様と浅間様が祀られています。
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さぁ~安全祈願もしたので、房の大山へ登っていきます。
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途中、急な山道や滑りやす所がありますが、注意して登れば大丈夫です。雨上がりや雨の
日は、避けた方がいいかもしれません。

木に貼りついたツタをよく見ると、自分で木にしがみついているのが、はっきりわかります。
ホチキスをしてあるみたいで面白いです。
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頂上に辿り着くと、そこからの景色は最高!!です。今回は、霞んでしまってますが、少し
富士山の頂上が見えていした。
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頂上では、少し早い昼食と植物の話を。
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下山し、戦争遺跡・洲崎第二砲台へ。
洲崎第二砲台は、東京湾の要塞の湾岸砲台の一環として、大正3年(1924)に起工されました。
昭和2年に竣工し、山蔭に4門設置されました。砲台付近には、砲弾を貯蔵する砲側庫と火薬
を貯蔵する弾薬支庫が造られました。

この石の饅頭みたいのは、炸薬調整庫です。
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炸薬は、爆弾などにつめて爆発(炸裂)させるのに用いるもので、火薬の一種です。日本海軍で
用いられた用語だそうです。

少し歩くと砲台跡があります。今は、穴?になっていますが、大きい物だったと思われます。
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次に、砲側庫へ。
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トンネル式砲側庫です。トンネルの入口には、今も迷彩が残っています。

砲側庫の中は、こんな感じになっています。
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レンガが三層になっているのがわかりますでしょうか?実際は、真っ暗ですので、懐中電灯
が必要になります。

弾薬庫の中には、こんな生物もいます。
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黒い塊が・・・蝙蝠の一種です。なかには、ゲジゲジ達もいます。
周辺には、兵舎の跡と思われる基礎が残っていたりと、戦争遺跡が点在しています。
戦争遺跡がある場所は、私有地も含まれていますので、十分配慮・注意して下さい。
また、これからの時期は、草が生い茂り、ヘビ達も出てきますので、涼しくなってから
登るのが一番です。

今年度のシリーズツアーは、戦争遺跡です。第二弾は、6月22日(日)「館山砲術学校と
周辺散策」です。是非、ご興味のある方はご参加下さい。お待ちしております。

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