月イチツアー「里山の隠れた石仏を探訪」報告

12月に入りましたねぇ~。今年も残り少なくなってきました。
また旅倶楽部では、来年度のウォーキングコースの検討と調整を始めました。
あっという間に、4月になってしまいますからね。3月上旬には、来年度の
コースパンフレットをお渡しできるかと・・・お待ちください。

さて、師走に入りすぐに12月の月イチツアー「里山の隠れた石仏を探訪」を
開催しました。朝晩は冷え込みますが、おてんとう様が出てくると、暖かくウォーキング
日和でした。
今回のコースは、館山市の豊房地区の山荻・古茂口を歩くコースになっています。
豊房地区は、農業の盛んな地区です。少し山に入ると、今は使われなくなった、街道など
があります。
コースは、豊房公民館ー福楽寺ー山荻神社ー日枝神社ー福生寺ー南条八幡神社ー姫塚ー観音寺
ー豊房公民館の約10㎞のコースです。途中、古道を通って廻国塔や庚申塔などを見てきました。

スタートは、豊房公民館で恒例の挨拶&コース説明から始まります。
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少しですが、イチョウの紅葉も楽しめました。

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福楽寺です。福楽寺は、和歌山県の根来寺の流れをくむ新義真言宗の寺院です。伝承によれば、
元和4年(1618)に白浜町滝の口から現在の場所に移ってきました。
右側の写真は、宝塔です。この宝塔は、安房の3名工の一人、武田石翁の作品です。
正面には「光明真言六億遍供養塔」と刻まれています。

福楽寺の隣にあるのが、山荻神社です。
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景行天皇の御代(12代天皇で日本武尊の父と伝えられています)、この地に祭場を定め、正倉を
作り稚産霊神・猿田毘古神を祀ったのが始まりとされ、和銅年間(708~715)に新たな社殿を建てて、
別に大穴牟遅命、少毘古名命を加え四座を祀ったと伝わっています。現在の社殿は、大正7年に火災
で焼失、大正12年関東大震災で倒潰したあと、昭和2年に再建されたものです。

ここの神社には、珍しい手水石があります。
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水盤の下の方をご覧下さい。四匹の邪鬼が居ます。この邪鬼の上に水盤が乗った型は、大変珍しい
ものです。
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4匹とも顔が違うんですよ。

山荻神社を後にして、古道を歩いて廻国塔へ。
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昔は、千倉町からこの豊房をつなぐ街道になっていたそうです。千倉から、この山の地に魚を売りに
きていたそうです。
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道より少し上にあり、街道の安全を見守っているような感じです。

次は、日枝神社を目指します。
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日枝神社です。
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日枝神社の裏側の山の中に庚申塔があります。お客さんのみなさんは、庚申塔まで行きましたが、
私は、ちょっとした問題が起こり、行く事が出来ませんでしたので、写真がありません。

山を下り福生寺です。
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一溪妙周大姉の五輪塔があります。この五輪塔は、里見義豊の妻の墓と伝えられていて、安房地域で
もっとも大きい五輪塔になります。

南条八幡神社です。
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祭神は、譽田別命(応神天皇)です。伝承によれば古代南条は、海辺の漁村で、あるとき疫病が
流行したため、その病難を免れるための神を祀ったのがはじまりとされています。

海辺の漁村だった事がわかるものが残されています。
1つは、沼珊瑚層です。池の中の島にサンゴの化石がみられます。
もう1つは、手水石です。
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分かりづらいですが、水盤の下に人魚が居ます。

社殿の背後にある山腹には、社殿改築のために何基か潰されていますが、古墳時代の横穴墓38基が
あり、東山横穴群と呼ばれています。
ここには、多くの歴史がある場所なんですね。

南条八幡神社を後にして、姫塚へ。
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福生寺にあった、五輪塔はもとは、ここにあったと言われています。
里見義豊の夫人で、南条城主の鳥山左近大夫時貞の娘だったと伝えられています。天文の乱で、夫義豊
の討死を聞いた正室が自害して葬られたという伝承がある場所です。
聞いた話によると、姫だっただけあって、「お墓に、化粧道具を入れてほしいと」言ったそうです。

最後は、観音寺です。
境内にある法界満霊塔は、館山の名工、俵光石の作で、六角中の塔に地獄絵が細かく刻まれています。
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今回は、距離的には、10㎞と長い距離でしたが、天気に恵まれて楽しく歩いていただけたかと・・・
次回のウォーキングは、12月8日(日)城跡シリーズ「大津の里と宮本城」です。
お待ちしております。

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