だんだんと暑い日が多くなっています。田んぼの苗は、すくすく育って来て圃場一面が深緑に
なって綺麗です。
今回は、お散歩ツアー「正木の里・村の鎮守と野仏めぐり」の報告します。
出発地は、若夫婦でイチジク農園を経営しています「館山パイオニアファーム」さんの駐車場
をお借りして、出発です。
館山パイオニアファームさんは、いくつかの品種のイチジクを栽培していて、8月中旬ごろから
イチジク狩りを楽しむことができます。イチジク狩りのオフシーズンは、イチジクの苗作り体験
やイベントなども開催しています。建物の所では、いちじくのアイスクリームやパウンドケーキ
・ジャムなども販売しています。詳しくはHPで御覧ください。https://www.pioneer-farm.jp/
最初に向かうのは、姫塚です。
ちょっと塚が見えませんが、田んぼのあぜ道の脇にひっそりと石宮と五輪塔が祀られています。
地元では、里見の姫を葬ったものと伝えられています。昔は、一段低い田の中にあったといい、
農地改良により現在の場所に移されました。
次に向かうは、六所神社。
創建年代や由緒・祭神は不明です。安房国総社とされています。総社とされるのは、近辺の地名に
府中があり、府中の近くにある社号を持つ神社ということが根拠となっています。神社が所在する
西郷は、里見氏時代の府中を東国府と称したことに対する、国府の西側という意味ともされています。
境内には、明治18年(1885)に建てられた浅間祠があります。
本殿向かって左側には、クジラの骨を祀った祠があります。
クジラの骨わかりますか?
少し残念なのが、だれもお参りにきていないのでしょうか?草が茂っていて・・・・
次の場所に行く道の途中に祠があります。
祠は白山社で、祭神は白比咩大神(しらひめおおかみ)で五穀豊穣の神様です。地元では歯の神様
としても信仰を集めています。
次は、新御堂(にいみどう)へと向かいます。
現在の新御堂の場所は、元は、真言宗秀満院があった場所です。関東大震災で倒壊し廃寺となり、
昭和42年に青木根から新御堂が再建し移転してきました。本尊は、聖観音立像で、室町時代の
作と伝えられています。
隣には、八幡神社があります。
亀ヶ原の鎮守で、祭神は譽田別命(応神天皇)。
創建は、室町時代の文明年間(1469~1487)と伝えられています。戦国時代には、里見氏の信仰を
集め徳川幕府より社領2石が認めらられました。
江戸時代初期、元和6年(1620)に再建したときの棟札が残されています。
次は、亀ヶ原八幡神社の裏にある西郷堰を見に。
平久里川のにあります。ここは古代安房の水門の入江だった場所で堰を築き、この地域を潤し
ました。
亀ヶ原八幡神社と西郷堰の間には、アンゴ岩があります。
アンゴとは方言でカエルの事で、カエルににた形をしているからアンゴ岩と呼ばれてるいます。
県道296号線に出るところに六地蔵があります。
正徳4年(1714)江戸時代中期頃に建て替えられたもので、それ以前は、宗春という人物が建てた
ものがあったと刻まれています。元は、古観音巡礼道が横根峠を越えた街道沿いの村境に建てら
れておたと思われます。なので六地蔵の向きが残念なことになっています。
次は、新御堂跡地向かいます。が・・・その少し手前に亀井戸があります。
亀井戸は、亀ヶ原の地名の発祥と言われ新御堂の閼伽井でもあります。
亀ヶ原の名主であった飯沼家は享保16年(1731)、亀井の泉水で酒作りを始め、銘酒亀井は
130年も続く作り酒屋として栄えました。
新御堂跡地の階段です。
今回は雑草に覆われてしまっているので行きませんが、跡地には、江戸時代の石造地蔵菩薩立像
や句碑などもあります。御詠歌は「にいみどう 見上げてみれば 峯の松 くびこい鶴(汲み越え
つる)に亀井戸の水」です。
さあ~今回のお散歩ツアーは見どころ満載です。次は、外輪堂です。
亀ヶ原区下台集落の共同墓地で、木造阿弥陀如来座像を本尊とるすお堂です。
入口にビー玉などの数珠を首からかけた六地蔵があり、なんだか微笑ましいお堂です。
なんか子供のころに読んだ童話の挿絵に出てくるようなお地蔵さんたちです。
また道の際に三山碑があります。
天保2年両度登山とあるのは、二度三山詣でを行った三山行人の供養塔で、地獄・餓鬼・修羅の
三悪道に落ちないと言われ、供養塔が街道に面して建てられているのは、通行人も手を合わせれば
功徳があると言われているからだそうです。
次は、若宮神社へ。
正木向の鎮守です。古くは若宮八幡大権現と言っていました。社は正木向にあった中嶋弁天の社
を移築したもので、祭壇下に弁天の石宮も相殿で祀られています。
次は朝日山大泉寺へ。
浄土宗金台寺の末寺で、本尊は阿弥陀如来三尊です。
大泉寺の入口の地蔵尊です。
街道になっていて、那古清澄古道と呼ばれていました。
次は、正木下の熊野神社へ。
創建は不詳、江戸時代初期の元和元年(1615)に再建されたと伝えられています。
残す見学場所の西光寺へ。
曹洞宗の寺院で山号を正木山といいます。本尊は銅製十一面観音立像。江戸時代初期の
里見忠義のとき、本山を真倉慈恩院に寺領の一部として与えられていました。
見学箇所はすべて終わり、あとは駐車場へ向かいます。
お散歩ツアーですが、内容が盛りだくさんあって書くことがいっぱいになってしまいました。
ちょっと最後の方は、手抜きになっていますが・・・・ごめんなさい。
駐車場に向かうと、館山パイオニアファームさんが、お休みにも関わらず、お店をあけて
くれました。終了後、参加者のみなさんは、いちじくアイスクリームを食べたり、いちじくソーダ?
を飲んだり、お土産にパウンドケーキを買ったりとしてました。
次回は、鴨川市の天津エリアの月イチツアーです。こちらも面白いツアーになりそうです。