イベントツアー「小塚大師の大祭」報告

27年度最後のウォーキングツアーを先日開催いたしました。来年度からは、イベントツアー
というツアー名がなくなってしまい、今年度最後のツアーにふさわしいウォーキングツアーと
なりました。

本日のコースは、たてやま野鳥の森駐車場から出発して、安房神社・小塚大師・資生堂創業者
の生誕地を巡ります。
まずは、安全を祈願して安房の一の宮・安房神社を参拝します。
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安房神社は安房国の一宮で、祭神は天太玉命。古代の安房開拓神話に登場する、安房忌部氏の
祖天富命が、祖神を祀ったものと言われています。

拝殿の近くにはは、綺麗な花が咲いていました。
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安房神社からすぐそばに忌部塚があります。
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安房神社洞窟から発見された人骨を、忌部一族の御霊・人骨として祀られています。

赤道を通り、安房神社の神主さんのお墓(奥津城(おくつき))へ。
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こちらは、あまり知られていない場所です。やはり神職の方なので、鳥居があります。
お参りの方法は、神社にお参りする時と同じように、柏手をうってお参りするそうです。

近くのお墓?の前には、狛犬がいました。
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奥津城を後にし、小久保ケ谷やぐらへ。
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やぐらは中世の武士のお墓です。五輪塔と宝篋印塔の断石が見られます。
丘の中腹にあり、落ち葉などで埋もれてきています。

やぐらの近くに「ごりんさま」と書かれた祠があります。
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この祠は、木の洞に祀られいます。
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安房地域で色々な場所に行っていますが、なかなか見られない光景です。

次に大神宮義民七人様の供養碑がある千祥寺へ。
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大神宮村で起こった農民一揆の犠牲者7名を大神宮義民七人様と呼んでいます。
寛文12年(1672)に大神宮村の領主旗本河野三左衛門は、年貢を引き上げたばかりか、
村人の山支配を禁じて材木を独占し、大凶作のときも厳しく年貢を取り立てました。
農民たち15人は、江戸の河野家に直接押しかけて、年貢の減免などを要求する門訴を
しましたが、訴えた農民全員を所払いのうえ家財没収にされていましました。そこで、
天和2年(1682)に、今度は直接幕府に領主の悪政を訴えたものの、一人の農民が偽証し
河野側に有利な判決となってしまい、名主小柴三郎左衛門ら訴えた7人は処刑され、家
族たちは家財をとられ追放となったといわれています。

千祥寺を後にし、小塚大師へ。途中、誰が彫ったのか?磨崖仏?があります。
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小塚大師は、弘法大師が創建したという真言宗のお寺です。正式には遍智院といい、弘法
大師が本尊です。東京の西新井大師・神奈川の川崎大師と共に、関東厄除大師として知ら
れています。
本堂の裏の方に行きますと、資生堂の創業者福原有信家のお墓があります。また、仏前に
供える水を汲むための井戸(閼伽井)があり、この井戸に弘法大師は自分の姿を映して像
を彫ったと伝えられています。
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なぜか?本堂の写真がないのですが・・・当日は、大判焼きやらたい焼き、お好み焼きなど
のお店が出ていまして・・・そちらに夢中で、写真を撮るのを忘れてしましました。

そんなこんなで、お参りしてお腹に詰めて、次へ向かいます。
次に向かったのが、岩屋地蔵です。
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全体のわかる写真がありませんが・・・
本尊のお地蔵さまはお堂の裏の崖に彫り込んであります。このお地蔵さまは、弘法大師
が自分の手の爪で彫ったものだと伝えられていて、爪彫り地蔵とも呼ばれています。
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通常は、鍵がかかっていて見れませんが、今回は特別に空けて見せてもらいました。
暗い場所に彫られていますので、写真は懐中電灯を当てて撮っています。

次に向かったのは、竜岡神社。ここで昼食を取らせていただきました。

お腹いっぱいの後は、資生堂の創始者の福原有信のゆかりのある場所に向かいます。
っとその前に姥神社へ。
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姥神の信仰は日本各地にあって、子育てをする女性(乳母=うば)に関連した伝承が
あり、子供の疱瘡や咳をなおす神として信仰されていました。

次の予定場所・松ケ岡八幡宮の前に、地元の方のご厚意で菜花摘みをさせていただきました。
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ありがとうございます。

思いがけないサプライズがあり足取りも軽く、松ケ岡八幡宮へ。
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松岡地区の鎮守で、祭神は、品陀和気命(ほんだわけのみこと)。鳥居は資生堂の創始者
福原有信が明治44年(1911)に奉納したものです。平成7年に社殿を新築したときには、
資生堂が記念碑を建てています。

福原有信さんの話を少ししますかねぇ~
先ほどから書いてますが、銀座資生堂の創始者です。松岡村の名主の家から出ていて、里見家
家臣の家柄と伝えられています。父は漢学者でしたが、祖父有斎は漢方医であり薬学に通じて
いたといいます。幕府医学所(現・東京大学医学部)で西洋薬学をまなび、明治になって海軍
病院の薬局長となりました。その翌年、1972年23歳の時には、官を辞して、民間初の洋
風調剤薬局として資生堂を開業しました。
他から来た人は、なんで資生堂なんだ??と思うかと思いますが、生誕の地だったんです。

八幡宮の裏山に金毘羅様があります。
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地元の方たちで整備していて、椿の木を植えるという話をしてました。
椿といえば、資生堂ですね。

最後の見学場所、松岡観音へ。
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おいと塚ともいいます。その昔、お糸という女性が病気平癒の祈願をして叶い、建てた
ものだと伝えられています。寛文2年(1662)に滝田や白浜などの念仏講の人々が建立し
た石造の観音様が祀られています。

あとは、野鳥の森へ帰るのみです。自分たちでいうのもなんですが・・・なかなか面白い
コースでした。

さて、もう4月から28年度がスターとします。第1弾目は、4月17日日曜日月イチツアー
「加茂坂から沓見の郷へ」です。加茂坂第3弾になりますが、新たな発見がある場所です。
是非、お越し下さい。ちなみに・・・予定表は、順次道の駅とかに置いていきます。
とりあえず、今のところは渚の駅たてやま・館山市コミュニティーセンター・豊津ホールに
置いてあります。

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