約一ヶ月ぶりの更新です。11月15日に予定しておりました月イチツアーが、雨天の為
中止となり、報告ができなかったので、少し間が空いてしまいました。
最近、ウォーキングツアーの日になると雨の心配をしています。今回のお散歩ツアーも雨
が心配されていましたが、出発する頃には雨もあがり、なんとかツアーをする事ができま
した。今回のお散歩ツアーは「安房自然村と洞窟壁画」のツアーです。
集合場所は、安房自然村の駐車場。今回は、許可をいただき駐車させていただきました。
能忍寺の説明を少しします。山号を不老山といいます。安房自然村の丘上にあるお寺で、
お薬師様を祀っています。口伝によりますと、古代、布良海岸に忌部一族が上陸した場所
で、この付近には古くから朝鮮半島からの人が住み着いていて館を構えて、お薬師様を祀っ
ていたといいます。そんな言われがあり、人物の石像や燈篭などから朝鮮半島の雰囲気が
漂っています。
次に達磨堂へ向かいますが、達磨堂の手前に家があります。ここには、「赤坂小梅」が住んで
いたとか・・・
「赤坂小梅」は昭和時代に活躍した日本の芸者歌手です。 1906年に福岡県で生まれました。
1920年16歳の時に芸者になり、その後、歌の才能を認められ、1931年上京し、ビクター
から新民謡を数曲吹き込んでいます。1933年にコロムビアに専属入社し、古賀政男が作曲した
「ほんとうにそうなら」でデビューしたちまちヒットしたそうです。翌1934年に江口夜詩作曲の
「そんなお方があったなら」がヒットし歌手として不動の地位を築きました。その後、民謡などを
吹き込み、「黒田節(筑前今様)」を初めてレコード化しました。「おてもやん(熊本甚句)」
「炭鉱節」なども代表曲です。NHK紅白歌合戦の初期に4回出場しました。
1981年、芸能生活60年、歌手生活50年という長い経歴に幕を下ろし、引退後、ここ自然村に
引っ越してきました。「小梅民謡教室」などを開くなどしていたそうです。1992年心不全のため
亡くなり、葬儀は、この能忍寺で行われたそうです。赤坂小梅さんの話はここまでとして、達磨堂へ。
お堂の前には、虎の像が一対置かれています。達磨堂の守護獣とし置かれたものだそうです。
虎の像は韓国からのものだとのことですが、奉納年など詳細は不明です。
能忍寺の本堂を目指し上っていきます。
本堂の前にも虎と思われる置き物があります。
ちば眺望100景にも選ばれていまる場所でもある能忍寺の本堂の側にある展望台からの
景色です。まだ雲が重い時でした。天気がよければ富士山も見えるのです。
能忍寺をあとにして、壁画を見にいきます。この壁画が描かれてる場所は終戦後廃墟となった地下壕の中
に「捨身飼虎(しゃしんしこ)」釈迦の前世の王子は、飢えた母虎と七匹の子のために、自ら餌となり身
を投じた説話や、菩提樹の下で悟りを開いた「樹下成道(じゅかじょうどう)」など、生・老・病・死の
四締、それを滅する八正道を悟った仏画が描かれています。
修行道場として使われ、絵のまえで座禅をくんでいたそうです。
トンネル内はしっかりしていますが、出入口付近が、土砂崩れしています。
壁画を見たところで、出発地点に戻っていきます。
途中、南房総市白浜町の根本海岸が見えるところで、小休憩を。
天気も良くなり、海がまぶしいです。
景色に癒されたあとは、山を下ります。コンクリートの道なんですが、滑りやすいので気を付けております。
次に向かったのは、小谷家住宅と布良崎神社。
小谷家は江戸時代から続く漁家で、明治19年に廃業するまで船主でした。当時の布良の集落は、ほとん
どが茅葺屋根をもつ家でした。明治9年、明治22年、大正12年に大火があり、多くの家が焼けてしまい
ました。小谷家住宅は、建てちの低い平屋建てで、内部の土間はなく、下手に差し掛けの土間・炊事棟を建
て、安房地方に多くみられる分棟型民家の系統をひいています。屋根を桟瓦葺き、一部を大壁造りとする
など、防火を考慮した造りとなってて、明治22年の大火後の再建と考えられています。
また、洋画家青木繁が明治37年にこの住宅に、約2か月近く滞在していました。布良の海を題材に、数多く
の海の景色を書きました。その中でも有名な油彩画「海の幸」です。小谷家住宅は「海の幸」制作に係った
家としても広く知られています。
現在は、築約120年と老朽化した家を保存するために、修復中です。この保存活動に美術家グループ「NPO
法人青木繁『海の幸』会」や、地元住民団体「青木繁<海の幸>誕生の家と記念碑を保存する会」、小谷家、
館山市の四者が連携して保存活動しています。中でもノーベル賞受賞された大村さんは、「NPO法人青木繁
『海の幸』会」の理事長を務めていて、保存をするための事業として、多大な寄付もしています。
来年の4月には一般公開できるようになるという事です。
小谷家を後にし、布良崎神社へ。
祭神は天富命(あめのとみのみこと)。古くは蔵王権現を祀っていた神社でしたが、天富命の徳を偲んで、
祭神にしました。玉石垣は、伊豆七島より漁師が漁の度に運んで集めた玉石で積み上げてあります。
今日はここまでで終了です。お散歩コースで、少し時間が短いですが、充実した内容だったかと思います。
12月のウォーキングツアーは、12月22日シリーズツアー(花)です。鋸南町江月の水仙の郷探訪
です。水仙ロードを歩きますが、また旅倶楽部ならではのガイドを入れながら歩いて行きます。是非、ご
参加下さい。