月一ツアー「延宝元年古地図の渚を探す」報告

9月に入りましたが、天候が思わしくない日が続いています。同じ関東でも、豪雨による被害が
あったりと・・・大変な地域も出ています。
館山・南房総では、大きな被害はないようですが、稲刈りがなかなかできないところが出ています。

9月13日曇りの中、9月の月一ウォーキング「延宝元年古地図の渚を探す」を開催しました。
館山・南房総では、元禄地震のとき隆起した地域です。今回ウォーキングする、根本・砂取では、
江戸時代初期に、両村で魚場の論争が起き、奉行所の裁定が下り、延宝元年(1673)に作成された、
「根本・砂取村漁場争論裁許絵図」(砂取区蔵)には、当時の海岸線が克明に描かれています。
それから30年後の元禄16年(1703)に元禄大地震が発生し、津波地震がおさまると海岸は隆起
して島は消え、港は干上がってしまし、海岸線は大きく後退してったそうです。
そんの場所を、昔の海岸線を確認しながら歩いてきました。集合場所は、南房総市白浜町にある
根本集会場です。ここは、以前小学校があった場所。入口?には「瀧元房保先生之碑」があります。 
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碑文は、元江戸藩邸(館山藩主稲葉正巳)にあった「慶義館」の藩校を所領の根本村に移し、校舎
を新築し、「敬義塾」と称し、藩士や近隣庶民も入門を許可したという文が書いてあります。

そんな立派な碑を後に、三嶋神社へ。
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大正の大地震で倒壊しましたが、その後再建されました。
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こちらの狛犬は昭和4年のものです。なんかチャーミングな顔しています。

旧道を歩いていくと、船柄稲荷と道祖神が見えてきます。
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ここは、調べても言われがわからなかったと、ベテランガイドが言っていました。
隣には、道祖神があります。
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この道祖神は、子供が病いになると願掛けして、治ったお礼に涎掛けを奉納するそうです。

房総フラワーラインから、白浜ファミリーパーク近くの石船弁天へ。
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ここは、伊勢船島といわれ入り江に浮かぶ小さな島でしたが、元禄大地震で隆起して大きな露岩
になりました。また、ここには、民話が 残されています。今回は民話は書きませんが、1つだけ
言われを・・・石船弁天の社の下には美しい浜があります。この浜を守るためなのか、古老は、
「むかしからこの浜の石ころひとつ持ち去ってはいけない。持ち帰ると弁天様の祟りがある」と
戒められてきたといいます。

言われを守り、海岸線をあるき屏風岩をみながら、進んでいきます。
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昼食は、夏にキャンプ場としてにぎわう根本海岸。その後、根本港を通り隆起する前に島だったと
ころを見学し最後の海福寺へ。
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真言宗智山派の寺院です。本尊は聖観世音菩薩です。
あとは、スタート地点へ戻りました。なんとか天候に恵まれてよかったです。

次回は、イベントツアー「正木諏訪神社の祭礼」が9月27日(日)に開催します。
お弁当付きのツアーになりますので、早めにご予約ください。お待ちしてます。

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