日枝神社の御神的神事(南房総市増間)

今回も、今も残る神事をご紹介します。
館山・南房総では、春に昔ながらの神事が行われる事が多いのです。
今回は、南房総市にある増間地区で毎年3月1日に行われる、日枝神社の御神的神事(おまとしんじ)
に行ってきました。
この神社は、昭和32年、増間地区の十五社が合祀され、大山咋命(おおやまぐいのみこと)を祭神
とする日枝神社を区の鎮守としました。
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例年3月1日に境内で、元生天皇の頃(718~723)を起源とする「御神的神事」が行われています。
この神事は、稲作などの豊凶を占う歩射(ぶしゃ)の神事で、2月26日の的貼りから始まるのです。
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当日選ばれた二人の射手は、鍵元とよばれる家に赴き、新湯を浴び更に、垢離(ごり)の淵で水浴潔斎
して衣服を整え、鍵元に伴われ弓矢をたづさえて神社に上がります。神前で祭典を終え、御神的が始ま
ります。
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二人の射手は、二十三間半(約43メートル)離れた鳥居の側から、早生・中生・晩生に分けて2本ずつ
交互に3回、12本、都合36本射ります。矢の当たり具合で、年間の気候・適種・豊凶を占います。
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今年は、早生と中生が9割がいいそうです。
「当たらるも当たらぬも己の意思ではなく神さまが決めること」との事ですが、射手の方達は、すごい
プレッシャーだと思います。はずれれば、ため息。当たれば、拍手。大変です。
この御神的神事は、千葉県指定民俗資料になっています。

来年は、イベントウォーキングとして増間日枝神社のコースを作りました。是非、皆様ご参加下さい。
因みに・・・御神木は杉です。
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辺り一面、杉がありますので、花粉症の方は、十分備えてきて下さい。

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